【レビュー】トップガン マーヴェリック

前作から36年の時を経たトム・クルーズと遂行不能なミッションへの挑戦
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38年間のサラリーマン経験のある年金生活者(シニア) 転勤族ゆえ単身赴任歴は約20年、会社は3社を経験。映画をよく見るようになったのは母親の影響もあり、小学生の頃。九州生まれ、関西在住のA型山羊座、干支は亥です。
見どころ

前作から36年の時を経たトム・クルーズと遂行不能なミッションへの挑戦

主な出演者

トム・クルーズ(マーヴェリック)、マイルズ・テラー(ルースター)、ヴァル・キルマ(アイスマン)、ジェニファー・コネリー(ペニー)等々

評価

★★★★☆

感想

まず、この映画を観るに当たって前作「トップガン」を観ておくことをお勧めします。前作における人間模様、続編で重要な役割となるアイスマンとの友情やルースターとの確執の背景も分かり、この映画を10倍楽しめます。映画の終盤に登場する戦闘機(F14トムキャット)の存在も重要ですし、前作では印象が薄いマーヴェリックの恋人役ペニーも耳を研ぎ澄まして観ると、この作品につながります。

この映画をマーヴェリックのミッション・インポシブルとして観るだけでも充分に楽しめますが、私たちの社会生活にも通じることが沢山あります。時々見かける極めて優秀なスタッフながら、組織に馴染めず、人間関係が上手くない人、こういう人にも真の理解者は必ず存在するということ。人を動かすには、日本海軍大将の山本五十六が言ったように「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば、人は動かじ。」ということ。古今東西に通じる真理が、この映画にも脈々と流れています。

自分が信頼できる人や守るべき人のためには、自らの危険も顧みず、行動を起こすといったことも随所に描かれており、そのシーンは感動的なものです。(目がうるうるしてくるかも)

戦闘機シーンは殆どが実写ということにも驚かされますが、迫力満点で妥協を許さないトム・クルーズに感謝です。マーヴェリックの元カノ(ペニー)の登場場面が多くありましたが、ルースターとの確執の背景を聞き出す場面以外は、あまり必要性を感じませんでした。

あらすじ(ネタバレあり)

昇進には全く関心がなく、大佐として現場にとどまる超一級品の操縦技術を持つパイロット「マーヴェリック」が、重大な命令違反を起こすところからストーリーは始まる。同僚たちは内心、彼に対して拍手を送りたいものの、さすがにやり過ぎ・・・といったことも否めず、現場から追放されそうな処分にも抵抗できない。そこにかつてのトップガンの同期であり、ライバルでもあったアイスマンから救いの手が差し伸べられる。アイスマンはマーヴェリックとは違って海軍大将となり、司令官の任に就いていたことから、マーヴェリックを古巣トップガンの教官として送り込む命令を出していた。

トップガンで待ち受けていたのは、難易度の極めて高いミッション完遂のためのパイロットに対する技術訓練。全米から集められた精鋭12名のパイロットの中には、かつての相棒グース(前作でマーヴェリックと飛行訓練中に事故死)の息子ルースターの姿もあり、マーヴェリックは動揺を隠せない。一方、訓練は集められた精鋭パイロットの飛行技術が、未熟であることを思い知らせるところから始まる。マーヴェリックのこだわりは2つ、ミッションを完遂すること、ミッションに参加したパイロット全員が無事に帰還すること。

訓練を進めるほど、仲間である訓練生間の人間関係は悪くなり、訓練計画の実効性にも不安が出てくる・・・そのような時にアイスマンからの呼び出しが。喉頭ガンで余命幾ばくもない司令官は、マーヴェリックに対してアドバイスを送り、心からの信頼を伝える。このシーンは決して長くないが、この映画の最も重要なシーンと感じる。マーヴェリックは、訓練生間の人間関係の修復を図りつつ、ミッション成功には2つの奇跡が必要と伝える。このような時に最大の理解者であるアイスマンが亡くなり、マーヴェリックは上司から作戦を変更されるだけでなく、教官の任も解かれることになる。

この時にマーヴェリックが行ったことは、実行不能と思われていた作戦計画を自らの飛行により実行可能であることを証明するという行為。このことによりマーヴェリックが編隊長に任命され、戦闘機(F18)4機の編隊で極めて難易度の高いミッションにチャレンジすることになる。某国の地下ウラン濃縮プラントを破壊するというミッションには成功するものの、敵の反撃の中、マーヴェリックはルースターの命を守るために撃墜される。パラシュートで脱出するも、敵の武装ヘリに追跡され、機関銃の照準を合わせられたところに間一髪、ルースターが敵のヘリを撃墜するという展開でマーヴェリックは命拾いすることになる。(ルースターは命の恩人)

このあとルースターも敵に撃墜され、脱出後にマーヴェリックとともに空母への帰還を目指して敵基地の格納庫から戦闘機(F14トムキャット)を略奪し、離陸したまでは良かったが、敵の最新鋭戦闘機とドッグファイトをする羽目に。戦闘機の性能は、比べものにならないものの、「戦闘はパイロットの腕が全て。」といった口上により、敵機2機とドッグファイトを展開、1機を撃墜したものの、武器弾薬も底を尽き、いよいよ駄目かと思った時にハングマン操縦の友軍機に救われるといったシーンになる。マーヴェリックとアイスマンの関係は、ルースターとハングマンに引き継がれるのか?と思った瞬間だった。

このミッションを成功に導いた立役者は、マーヴェリックの卓越した飛行操縦技術、ミッション成功という目的に訓練生全員を向かわせたマーヴェリックの教官としての指導力・・・私はマーヴェリックの真の実力や人間性を信頼し、ルースターとの確執も雪解けさせるために周囲の反対を押し切って教官に任命したアイスマンの超ファインプレーだと思っている。ストーリー展開が早いので、退屈することなく、上映時間131分はとても短く感じた。この映画を観た皆さんは、ミッション成功の立役者や上映時間をどのように感じるのかな?

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